僕が TeX を使うのを辞めた 10 の理由
この前書いた3つの理由、ずいぶんと人気だったらしいね。僕は悲しいよ。僕が欲しかった反応は「てっくすって何?食い物?美味しいの?」だ。
「3つの理由」なんてけち臭いことをしてすまない。僕の中ではあれは「人気出るはずのない記事」だったんだ。だってそうだろ、誰も使ってないものを「辞めた」なんて書いて、誰が読むんだい?
ぶっちゃけ、途中で飽きたんだ。ほんとは TeX を辞めた理由なんていくらでも出てくるさ。
おさらい: 3 つの理由
http://d.hatena.ne.jp/ufcpp/20100216/1266337507
- 一生のスキルたり得るか
- プレゼンは PowerPoint
- Microsoft Equation Editor
とりあえず、↓この動画はもう一度貼っておこうか。
4. 値段
有償なのが嫌だって?じゃあ OpenOffice は使わないのかい?あいつもそこそこ頑張ってるって話らしい。
MS Office だって、学生には高いっていうけど、学割で格安で買えるじゃないか。大学や高校向けのボリュームライセンスならさらにお得だ。特に、大学の研究室だと買ってくれてることが非常に多い。みんな大好き Excel と PowerPoint は必要にせまられるからね。それに抱き合わせで付いてくる Word はただみたいなもんさ。
5. PDF 化
多くの学会では、原稿の電子入稿は PDF で行うことだろう。昔は困った。Word を PDF 化するには Adove Distiler のようなアプリが必要だった。
今はどうかというと、普通に無料(MS 公式)で PDF 保存ができる。Word 2010 なら何もインストールしなくても標準で可能だ。Word 2007 でもプラグインが公式サイトから提供されいている。
6. スタイル
Word はスタイル適用が難しいだって?Word 2007 は使ったことがあるかい?数クリックじゃないか。
あと、Word 2010 ならアウトラインも分かりやすい(動画の左側)。文書作成アプリの他にアウトラインツールの類を使う必要もない。
7. 表
もちろん、表を書くのも簡単だ。
8. リボン
突然だが、君はテレビや携帯のマニュアルを読んだことがあるかい?僕は全く読まない。
「自分はちゃんと読む」だって?素晴らしい。君はメーカーにとって上客だ。開発者に代わってお礼を言おう、ありがとう!
いまどきのアプリはUI自体がマニュアルになっている必要がある。でなければ、どんなに素晴らしい機能を持っていようと使ってもらえないんだ。優れたUIは、優れた作業環境であると同時に優れた学習環境でなければならない。
その点、リボンUIはなかなか優れ物だ。眺めているだけで、一通りの機能が解る。「入門」とか言いながら凶器になりそうな分厚い本なんて読まなくても使える。
9. 校閲
人の書いた文章を校正したことはあるだろうか。よくやるのは、印刷したものに文字通り赤ペンを入れる方法だ。
だが、その方法だと遠隔地での校正に困る。他大学との共同研究や、同大中であってもキャンパスをまたぐことは珍しくない。企業との共同研究もあるだろう。
そういうとき、一度印刷して赤ペン入れた後、スキャナーにかけて画像化して送り帰すという手もなくはないが。この方法は面倒だし、元のテキスト情報が失われてしまうのが難点だ。
(まあそもそも、手書きは往々にして、修正点の反映し忘れや、文字が汚くて読めないなどの問題を引き起こす。)
TeX の場合、ソースコードにコメントで指示や変更点を埋め込むという手もあるが、通常のコメントと混ざってしまうという可能性もある。また、テキストと組み版結果が同時に表示されないをで、レイアウトに関する指示は出しづらい。
一方、Wordは様々な校閲機能を持っている。変更履歴やコメントは非常に便利だ。こちらの自分の修正したところだけではなく、他人の修正点も、誰がいつ修正したものか、情報が残る。修正を反映させず、元に戻すも簡単だ。
10. グループ文書・サブ文書
Wordは複数人で1つの文書を編集するときに困るだって?まさか、コピペで文書を1つにしようとしてたりしないだろうね。
Wordには、グループ文書とサブ文書という機能もある。
http://office.microsoft.com/ja-jp/word/HP051870021041.aspx
input や include だけがグループ編集の解決策じゃないんだ。